SSL証明書とは?初心者でもわかる基礎知識と必要性、取得方法を解説

ウェブサイトを運営する方や利用する方にとって、ウェブサイトのセキュリティを確保することは非常に重要なことです。
そのために必要なのが、SSL証明書です。
しかし、初めて聞く方にとっては、「SSL証明書とはどのようなものなのか?」「どうやって取得すればいいの?」など不安を感じることもあるかもしれません。
この記事では、初心者にもわかりやすく、下記の点について解説します。
- SSL証明書の役割や必要性
- SSL証明書の種類や特徴
- SSL証明書の取得方法や価格帯
- SSL通信に関わる脆弱性と対策
ウェブサイトのセキュリティに関心がある方は必見の内容です。
SSL証明書とは
SSL証明書の基本的な役割
SSL証明書とは、ウェブサイトとユーザーのブラウザ間の通信を安全にするためのものです。
ウェブサイトを訪れる際に、情報を送受信するわけですが、その通信内容が第三者に傍受されることを防ぐことができます。
例えば、クレジットカード番号やパスワード、個人情報などを入力する際には、SSL証明書が必要です。
SSL証明書を取得すると、ウェブサイトのドメイン名と所有者の情報が含まれる証明書が発行されます。
この証明書には、認証局によって発行されたものであることや、有効期限があることなどが記載されています。
SSL証明書を持つウェブサイトにアクセスする際には、ブラウザが証明書の情報を確認して、通信内容を暗号化して安全に送信することができます。
SSL証明書の必要性
SSL証明書の必要性として、下記4点があります。
- データの暗号化
- 情報の信頼性
- SEOの向上
- ブランド価値の向上
ここからそれぞれのSSL証明書の必要性について詳しく解説していきます。
- データの暗号化
SSL証明書を使用することで、ウェブサイトとユーザーのブラウザ間で送信されるデータを暗号化することができます。これにより、第三者によるデータの盗聴や改ざんを防止することができます。 - 情報の信頼性
SSL証明書を取得することで、ウェブサイトの信頼性が高いと認められます。
証明書は認証局によって発行されるため、ウェブサイトが正当な存在であることを証明することができます。
この信頼性は、ユーザーが安心してウェブサイトを利用することができるようにするために重要です。 - SEOの向上
Googleなどの検索エンジンは、SSL証明書を使用しているウェブサイトを好む傾向があります。
つまり、SSL証明書を使用しているウェブサイトは、SSLを使用していないウェブサイトよりも上位に表示される可能性が高いということです。
したがって、SSL証明書を取得することで、ウェブサイトのSEOにも良い影響を与えることができます。 - ブランド価値の向上
SSL証明書を取得することで、ウェブサイトのブランド価値を向上させることができます。
SSL証明書を使用することは、ウェブサイトがセキュリティに配慮していることを示すため、ユーザーに対して信頼感を与えることができます。
また、SSL証明書を取得することは、競合他社との差別化を図ることにもつながります。
SSL証明書の種類と特徴
ドメイン認証証明書 | 組織認証証明書 | 拡張認証証明書 | |
---|---|---|---|
認証レベル | 標準レベル | 高いレベル | 最高レベル |
発行までの時間 | 数分程度 | 数日程度 | 数日程度 |
表示される情報 | ドメイン名 | 組織名 ドメイン名 | 組織名 ドメイン名 拡張情報 |
表示される色及びブラウザ表示 | 緑または灰色の鍵マーク | 緑の鍵マーク | 緑の鍵マークと会社名 |
SSL証明書に記載される情報 | ドメイン名 | ドメイン名 組織名 地域 | ドメイン名 組織名 地域 会社名 種類 |
値段 | 安価 | 中程度 | 高価 |
SSL証明書の種類を上記の一覧表で比較しました。
ここからそれぞれのSSL証明書の種類について詳しく解説していきます。
ドメイン認証証明書(DV証明書)
ドメイン認証証明書(DV証明書)は、発行される前にドメイン名の所有権を証明する必要があります。
証明書の発行が承認されると、ブラウザーに表示される緑色の「保護された」テキストや鍵アイコンなどで、ウェブサイトが安全であることが示されます。
組織認証証明書(OV証明書)
組織認証証明書(OV証明書)は、ドメイン認証証明書よりも厳しい要件を持ち、ウェブサイトの所有者情報も含まれています。
発行には、組織情報の確認が必要であり、ウェブサイトの正当性をより明確に示すことができます。
組織認証証明書を使用すると、ウェブサイトにはグリーンバーが表示されます。
拡張認証証明書(EV証明書)
拡張認証証明書(EV証明書)は、最も高度な種類のSSL証明書で、より高度な検証手順が必要です。
ウェブサイトの所有者情報の確認のため、組織情報の確認に加え、追加の文書の提供が求められます。
EV証明書を使用すると、ブラウザーのアドレスバーに緑色のグリーンバーが表示され、ウェブサイトが信頼できることを強調できます。
各種SSL証明書の比較
ドメイン認証証明書、組織認証証明書、拡張認証証明書は、それぞれ異なるレベルの認証を提供しています。
ドメイン認証証明書は、最も安価で簡単に入手できます。
一方、拡張認証証明書は最も高度な認証を提供しますが、高価で手続きも複雑です。
ウェブサイトのセキュリティレベルやプライバシー保護のニーズに合わせて、適切なSSL証明書を選択することが重要となります。
SSL証明書の取得方法
今回は、バリュードメインを例にしてSSL証明書を取得する方法を解説していきます。
バリュードメインの場合、SSL証明書を取得する手順は以下の通りです。
- バリュードメインのホームページにアクセスし、メニューから「SSLサーバ証明書」を選択します。
- 利用目的に応じて、ドメイン認証証明書、組織認証証明書、拡張認証証明書の中から選択します。
- 購入する証明書の種類によって、必要な情報(ドメイン名、組織名、所在地など)を入力するページが表示されます。入力した情報が証明書に記載されますので、正確に入力してください。
- 支払い方法を選択して、手続きを進めます。
- SSL証明書の発行には時間がかかる場合がありますので、発行完了までしばらく待ちます。
- SSL証明書の発行が完了したら、証明書のダウンロードとインストールを行います。
下記では画像付きで詳しくSSL証明書を取得する手順をご確認いただけます。
SSL証明書の購入 | バリュードメイン ユーザーガイド (value-domain.com)
なお、バリュードメインの場合、ドメイン認証証明書の価格は年間1,320円から、組織認証証明書の価格は年間19,800円から、拡張認証証明書の価格は年間38,500円からとなっています。
ただし、SSL証明書の価格は、発行元や証明書の種類、有効期間などによって異なるため、他社のSSL証明書の価格と比較して、最適なSSL証明書を選ぶことが大切です。
SSL証明書の価格
SSL証明書の価格帯は、証明書の種類や発行元によって異なります。
以下は、バリュードメインのSSL証明書の価格です。
SSL証明書の種類 | 価格 |
---|---|
ドメイン認証 SSL | 1,320円〜 / 年 |
ワイルドカードドメイン認証 SSL | 26,400円〜 / 年 |
組織認証 SSL | 19,800円 / 年 |
拡張認証 EV SSL | 38,500円 / 年 |
バリュードメインでは個人から法人・企業のサイトまで、全てのサイトに安全な通信を提供しております。
詳細はバリュードメインのSSL証明書にてご確認ください。

SSL証明書の仕組み
SSL/TLSプロトコルによる暗号化の仕組み
SSL/TLSプロトコルは、WebブラウザとWebサーバー間の通信を暗号化するために使用されます。
この暗号化の仕組みは以下の通りです。
- ブラウザからWebサーバーに接続要求が送信されます。
- Webサーバーからは、公開鍵と証明書が送信されます。
- ブラウザは、公開鍵を使用してセッションキーを生成し、Webサーバーに送信します。
- Webサーバーは、プライベート鍵を使用してセッションキーを復号化し、セッションキーを使用して通信を暗号化します。
- 暗号化された通信がブラウザとWebサーバー間で行われます。
SSL証明書の役割と検証
SSL証明書は、通信の暗号化を行うために使用されます。
SSL証明書には、発行元(認証局)、有効期限、公開鍵、署名などの情報が含まれています。
SSL証明書には、以下のような役割があります。
- クライアントがWebサーバーとの通信中にWebサーバーの正当性を検証することができます。
- SSL/TLS通信の暗号化のために使用される公開鍵を提供することができます。
- SSL/TLS通信の信頼性を向上させることができます。
SSL証明書の検証手順は以下の通りです。
- SSL証明書の有効期限を確認します。
- SSL証明書の発行元が信頼できる認証局であることを確認します。
- SSL証明書の情報が正しいことを確認します。
これらの手順を実施することで、SSL証明書の正当性を確認することができます。
SSL証明書の無料取得方法と注意点
Let's Encryptによる無料SSL証明書の取得方法
Let's Encryptは、非営利団体が運営するSSL証明書発行サービスで、無料でSSL証明書を取得できます。以下は、バリュードメインのLet's Encryptを利用したSSL証明書の取得方法です。
1. バリュードメインにログインして、左ナビから「サーバー > コアサーバー」を選択します。
2. サーバーアカウントにある「新コントロールパネル」をクリックします。
2. 左メニューの「ドメイン」アイコンをクリックします。
3. 設定済のドメイン一覧が表示されますので、設定するドメインをクリックします。
4.「SSL有効」にチェックが入っていることを確認してください。
5. 左メニューの「SSL証明書設定」をクリックします。
6. ①プルダウンから対象のドメインを選択します。
②「無料SSL証明書を取得」タブをクリックします。
③「保存」をクリックします。
※特別な場合を除いて、設定変更は必要ありません。
7.「LetsEncrypt request successful for:」とメッセージが表示されたら成功です。
6. SSLを設定したドメインに「https://」をつけてブラウザでアクセスします。
左側に鍵マークが表示されていたら完了です。
無料SSL証明書の利用における注意点
無料SSL証明書の利用には、以下のような注意点があります。
- SSL証明書の有効期限が90日であり、期限が切れると自動的に更新する必要があります。
- 無料SSL証明書は、ドメイン認証のみが可能で、組織認証や拡張認証証明書のような高度な認証ができません。
- 無料SSL証明書は、信頼性が低いとされる古いブラウザーなど一部の環境で認証されない場合があります。
無料SSL証明書の注意点を理解し、適切なSSL証明書を選びましょう。
SSL通信に関わる脆弱性と対策
SSL通信に関わる脆弱性について
SSL通信には脆弱性が存在する場合があります。以下に代表的な脆弱性を説明します。
- Heartbleed
2014年に発覚したHeartbleedは、OpenSSLのバージョン1.0.1から1.0.1fにかけての脆弱性でした。攻撃者は、TLSの暗号化通信中に送信されるデータの中身を盗むことができました。この脆弱性に対応するため、OpenSSLがバージョン1.0.1gにアップデートされました。 - POODLE
POODLEは、SSLv3において発覚した脆弱性で、攻撃者が暗号化されたデータを解読することができました。この脆弱性に対応するため、SSLv3は廃止され、TLSに置き換えられました。
SL証明書の脆弱性対策について
SSL証明書の脆弱性に対応するためには、以下の対策が必要です。
- 定期的な証明書の更新
- 脆弱性に対応するアップデートの適用
- セキュリティ対策の強化
ここからそれぞれの対策について解説していきます。
定期的な証明書の更新
証明書には有効期限があり、期限が切れた証明書を使用した通信内容は暗号化されなくなります。
定期的に証明書を更新し、最新のものを使用するようにしましょう。
脆弱性に対応するアップデートの適用
SSL証明書の脆弱性に対応するためOSやブラウザのバージョンは常に最新に保つようにしましょう。
セキュリティ対策の強化
SSL証明書の脆弱性対策に関わらず、不正なアクセスや攻撃から保護するためのセキュリティ対策を強化しましょう。
具体的には、ファイアウォールやWAFの導入、セキュリティポリシーの策定、従業員教育などが挙げられます。
SSL証明書のまとめと今後の展望
SSL証明書は、Webサイトの通信を暗号化し、セキュリティを確保するための重要な役割を担っています。
商用SSL証明書は有料ですが、無料で取得できるLet's Encryptもあります。
SSL証明書には有効期限があり、期限が切れると再度取得する必要があります。
また、脆弱性に対する対策として、最新のSSL/TLSプロトコルを使用し、証明書の更新を定期的に行うことが重要です。
今後の展望としては、より高度なセキュリティ対策が求められるようになっているため、より強力な暗号化技術や認証方式が開発され、SSL証明書の役割はますます重要になっていくと考えられます。
また、HTTPS化がWebサイトの標準となっており、さらなる普及が期待されます。
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ウェブサイトのセキュリティレベルやプライバシー保護のニーズに合わせて、適切なSSL証明書を選びましょう。
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