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【2025年8月】WHOIS情報が非公開に!ICANN新ルール「RDP」の影響と対応まとめ

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【2025年8月】WHOIS情報が非公開に!ICANN新ルール「RDP」の影響と対応まとめ

2025年8月21日から、ドメイン情報の公開ルールが世界的に大きく変わります
この変更は、インターネットのドメインを管理する国際機関 ICANN(ドメイン名などインターネットの資源を世界的に管理する非営利法人)が定めた新しいルール、「登録データポリシー(RDP: Registration Data Policy)」に基づいて実施されるものです。

これにより、WHOIS情報に表示されていた以下の連絡先情報は原則非公開となります。

  • 管理担当者(Admin)
  • 技術担当者(Tech)
  • 請求担当者(Billing)

「何か設定を変える必要があるの?」「ドメインに影響はある?」と不安に思われる方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、すぐにドメイン移管や登録者情報の変更などを行う必要はありません。
現状のままでも大きな問題が発生することはほとんどなく、通常の利用には支障ありませんのでご安心ください。

本記事では、この変更の背景やポイント、ユーザーが知っておくべき対応内容をわかりやすく解説していきます。

ICANNのRDPとは?なぜ変更されるのか

ICANN RDPの変更点

今回のRDP(Registration Data Policy)は、ICANNが策定したドメイン登録データの取り扱いに関する新たな国際ルールです。
これにより、ドメイン登録時の情報収集やWHOISでの公開範囲が大きく見直され、今後のドメイン管理にも影響が及ぶことが予想されます。

ではまず、このルールを定めたICANNとはどのような組織なのか、改めて見てみましょう。

ICANNとは?

ICANN(Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)は、インターネットのドメイン名やIPアドレスを世界的に管理している国際機関です。

なぜ変更されるのか?

2018年に施行されたEUのGDPR(一般データ保護規則)以降、WHOISにおける個人情報の公開は大きな問題となっていました。

従来は以下の連絡先情報が公開されていましたが、GDPRではこれがプライバシー侵害リスクとされ、多くのレジストラが暫定的に非公開対応を行ってきました。

今回のRDPは、その暫定措置を正式なポリシーとして恒久化するものです。

ICANNのRDP変更の目的
  • 個人情報の保護強化
  • 必要最小限のデータ収集と公開

WHOISの詳細についてはこちら

RDPによる主な変更点

管理者担当者・技術担当者・請求担当者情報の廃止

新しいRDPでは、ドメイン登録に関するデータ処理要件が大きく変わります。最も重要な変更点は、以下の通りです。

連絡先状態補足
管理担当者(Admin)廃止APIでは送信可能だが、レジストリには渡らず非公開
技術担当者(Tech)基本廃止任意で入力可。ただし公開不可
請求担当者(Billing)廃止任意で入力可。ただし公開不可
登録者(Registrant)継続ただし公開範囲は最小限に制限

今回のRDP(Registration Data Policy)の最大の特徴は、ドメイン登録時に収集・管理される連絡先情報が大幅に簡素化されることです。これにより、これまで必要だった「管理担当者(Admin)」「技術担当者(Tech)」「請求担当者(Billing)」といった情報は、原則として廃止または非公開となります。

また、WHOIS検索で表示される情報も最小限に制限され、基本的には「登録者(Registrant)」に関する一部の情報のみが公開されます。これにより、個人情報保護の強化国際的な法令(例:GDPR)への準拠が図られます。

特に企業や組織においては、これまで部門ごとに管理していた連絡先情報を登録者情報に一本化する体制が求められるため、社内のドメイン運用ルールやシステム連携の見直しが必要となる場合があります。

収集される最小データセット

2025年8月21日以降、ドメイン登録に必要とされる情報は以下の最小データセットに削減されます。

  • ドメイン名
  • 登録者名
  • 登録者の住所(市区町村・国)
  • 登録者の電話番号
  • 登録者のメールアドレス
  • 都道府県・郵便番号※
  • 組織名※

※「登録者の都道府県」と「郵便番号」は、該当国や地域に適用される場合のみ収集されます。また、「登録者組織名」は任意項目となります。

主要レジストラの対応状況

主要レジストラの対応状況は以下の通りです。

ENOM(Tucows)の対応状況

ENOM(Tucows)の現在の対応状況と今後の見通しは以下の通りです。

ENOM(Tucows)の対応状況
  • 実装スケジュール公開済み
  • 2025年6月30日:Admin/Tech/Billingの収集停止
  • 2025年7月28日:APIレスポンスを最小データに変更
  • テスト環境・技術対応完了

KeySystems(CentralNIC Reseller)の対応状況と今後の見通し

KeySystems(CentralNIC Reseller)では、ICANNの移行スケジュールに従い、2025年8月21日の正式施行に向けて準拠予定であることが公式にアナウンスされています。以下に現状をまとめました。

KeySystems(CentralNIC Reseller)の対応状況
  • 実装タイムライン:ICANNの定める移行期間(2024年8月21日〜2025年8月20日)内に準拠予定
  • API互換性:既存API・プロセスの変更は不要(引き続き全ての連絡先を送信可能。必要に応じてOwnerのみがレジストリに渡る)
  • 連絡先情報:Owner以外(Admin/Tech/Billing)はMDS対応TLD※では破棄されるが、送信は可
  • その他:Designated Agent方式による登録者変更も選択可能

※「MDS対応TLD」とは、ICANNの新しい登録データポリシー(RDP)において、最小データセット(MDS: Minimum Data Set)方式を採用したトップレベルドメイン(TLD)のことです。

お名前.com(GMOインターネットグループ)の対応状況

お名前.comでは、ICANNのRDPに関する具体的な対応情報は現時点で公表されていません
ただし、代理店からの申請手順については、従来通りの運用で変更なしと案内されています。

以下に、現在の状況と今後の見通しをまとめました。

お名前.com(GMOインターネットグループ)の対応状況
  • 実装スケジュール:詳細は未公開。
    ただし、代理店からの申請手順については、従来通りの運用で変更なしと案内されています。
  • 連絡先情報:すべて引き続き利用中
    現時点では、以下の連絡先情報が従来通り使用されています:
    登録者(Registrant)/管理担当者(Admin)/経理担当者(Billing)/技術担当者(Tech)
    「お名前.com Navi」の管理画面でも、これらの情報は変更可能な状態です。
今後の見通し
  • 対応必須だが詳細不明
    ICANN認定レジストラであるため、2025年8月21日までにRDPに対応することが必須です。
    しかし、代理店からの通常申請については変更なしとの案内があり、現状のままで支障はありません
  • 日本国内の情報源も限定的
    JPNIC(日本ネットワークインフォメーションセンター)やJPRS(日本レジストリサービス)といった国内関連団体からも、詳細なガイダンスはまだ十分に提供されていない状況です。

ENOM(Tucows)との比較

先行して対応を進めているENOM(Tucows)の状況と比較しました。

レジストラ実装スケジュール公開情報削減状況技術的な対応
ENOM(Tucows)公開済
2025年6月30日にAdmin、Tech、Billing連絡先データの収集を停止し、2025年7月28日からAPIレスポンスで最小データセットのみを返すよう変更予定。
実装済
7月16日頃からすでにAPIで管理担当者、技術担当者、請求担当者のデータが返されなくなっている。
APIの変更実装が完了。テスト環境も提供済み。
KeySystems
(
CentralNic)
ICANNの定めた移行期間に準拠予定。CentralNicは公式にRDP対応方針を発表済み。MDS対応TLDではOwner以外の連絡先(Admin/Tech/Billing)はレジストリに送信されず、破棄される可能性あり。既存API・プロセスは継続使用可能。Owner以外の情報は無視される設計で、API変更は不要。
お名前.com
(GMO)
対応予定
具体的なスケジュールは未公開。
未実装
現在も全連絡先情報が使用可能。
現時点では、API変更の予定なし。

ENOMは、早期にRDP対応を進めているレジストラであり、すでに技術的対応や情報公開が完了しています。
KeySystems (CentralNic)もICANNの定めた移行期間に準拠予定で、公式にRDP対応方針を発表済みです。
お名前.comは現時点で詳細情報は公表されていませんが、実際に利用者に影響があることはない見込みです。

企業のドメイン管理においては、レジストラの対応状況を把握したうえで事前の準備を進めることが重要です
特に、APIや連絡先情報をシステムで活用している場合は、早期の移行対応を推奨します。

ユーザーが知っておきたいこと

WHOISで表示される情報は、ドメインの種類(TLD)によって異なります

.com.net.info.org などのgTLD(分野別トップレベルドメイン)では、表示される情報が「登録者(Registrant)」のみに統一されつつあります

WHOIS情報の非公開化で表示されなくなる情報
  • 管理担当者(Admin)
  • 技術担当者(Tech)
  • 請求担当者(Billing)
  • 登録者情報の一部

一方、国別ドメイン(ccTLD)では、現在も以下のような情報がすべて表示されるケースが多くあります。

現在も国別ドメイン(ccTLD)で表示される情報
  • 管理担当者(Admin)
  • 技術担当者(Tech)
  • 請求担当者(Billing)
  • 登録者(Registrant)

ただし、この変更に関して、ユーザー側で特別な対応は必要ありません
ドメインの所有や利用において、通常の運用には影響がなく、手続きの変更も不要です

どうぞ、安心してこれまでどおりご利用ください

重要な移行スケジュール

スケジュールを把握して計画的に準備することが重要です。

  1. 2024年8月21日
    移行期間の開始
    各レジストラはこの日から2025年8月20日までの間に、新RDPに準拠するための対応を段階的に進めることが可能です。
  2. 2025年5月~6月頃(レジストラにより異なる)
    組織名フィールドに関する通知開始
    多くのレジストラが、登録者の組織名フィールドに値が入力されている場合、それを確認するメールを送信し始めます。組織名が入力されている場合、その組織が法的なドメイン所有者とみなされることを通知します。
  3. 2025年6月30日頃(レジストラにより異なる)
    Admin、Tech、Billing連絡先データの収集停止
    先行するレジストラでは、この頃からAdmin、Tech、Billing連絡先データの収集を停止し始めます。
  4. 2025年7月末頃(レジストラにより異なる)
    APIレスポンスの変更
    先行するレジストラでは、APIレスポンスが変更され、最小データセットのみが返されるようになります。この変更は、予定より早く実施される場合もあります。
  5. 2025年8月21日
    RDP正式発効
    すべてのICANN認定レジストラが新RDPに完全準拠する必要があります。この日以降、Admin、Tech、Bill連絡先データは収集・保存・表示されなくなります。

今すぐ実行すべきアクション

RDPの正式施行日である2025年8月21日が近づく中、ドメイン管理に関わる情報の取り扱いを見直す必要があります。以下のアクションを事前に確認・実行することで、トラブルを未然に防ぎ、スムーズな移行が可能になります。

重要な連絡先情報のバックアップ

管理担当者(Admin)、技術担当者(Tech)、請求担当者(Billing)の連絡先情報をエクスポートし、社内で安全に保管してください。この情報は2025年8月以降、レジストラから取得できなくなります。

APIの依存性チェック

自社システムやツールがAPIを通じてAdmin、Tech、Billing情報を取得している場合、これらの情報が返されなくなっても動作するようにコードを修正してください。

お名前.comに関しては、API仕様変更の予定は公表されておらず、代理店は従来どおりの仕様で利用可能とされています。

社内ドメイン管理ポリシーの見直し

登録者情報のみでドメイン管理が行えるよう、社内のポリシーや手順を見直してください。責任者の明確化と連絡先の一元管理を検討してください。

レジストラからの通知の確認体制構築

レジストラからの重要な通知を見逃さないよう、メール転送やチーム内での情報共有体制を確立してください。特に「組織名」に関する確認メールには注意が必要です。

なお、現時点でドメイン移管や登録者変更を急ぐ必要はありません。
RDPの施行によって、通常の利用が制限されることは基本的にないため、落ち着いて必要な準備を進めれば問題ありません。

バリュードメインでは、RDP対応に関する情報を随時更新しています。不安な場合はサポートへご連絡ください。

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まとめ

ICANNの登録データポリシー(RDP)変更により、ドメイン登録情報の取り扱いは大きく変わります。
特に、管理担当者・技術担当者・請求担当者の連絡先情報の廃止は、企業のドメイン管理に直接影響します。

まだ多くのレジストラは具体的な対応スケジュールを公表していませんが、2025年8月21日までに全レジストラが新ルールへ完全対応する必要があります

現時点では、ENOM、CentralNicを除く多くのレジストラが明確な移行スケジュールを発表しておらず、今後の対応状況を注視していく必要があります。

しかしご安心ください。
すぐにドメイン移管や情報変更を行わなくても、日常的な運用には支障ありません。
今後に備えて必要な情報を整理し、社内体制やシステム依存の見直しをしておけば、スムーズに移行対応が可能です。

バリュードメインでは、ユーザーがスムーズに新ルールへ移行できるよう、今後も分かりやすい情報提供とサポートを強化していきます。

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Posted by admin-dev


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