ドメインの運営を支えるレジストリとは?レジストラ・リセラーとの違いも解説

2021年5月4日ドメイン

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Questioner

ドメインってどのように管理されているの?
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Respondent

ドメインはレジストリとレジストラと呼ばれる機関によって管理されています。

「レジストリ」と「レジストラ」は1文字違いでよく似ていますが、ドメインを管理する上では、それぞれの役割は大きく異なります。

本記事ではレジストリとレジストラについて、以下の内容を解説します。

  • レジストリとは/レジストラとは/リセラーとは
  • インターネット全体の保守管理ポリシーを制定する「ICANN」とは
  • ドメインをレジストリに登録するまでの一連の流れ

2つの言葉の理解を深めつつ、ドメインの管理・販売ルールの仕組みをわかりやすく説明しているため、ぜひご一読ください。

なお、ドメインの役割については「ドメインってそもそも何なん?をやさしく解説いたします」の記事で解説しています。ドメインの役割を知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

レジストリとはあるTLDを管理する一意の団体に対する総称

まずはレジストリの概要と、ドメインに対する役割について解説します。

概要

レジストリとは、ドメインの元締めとなる機関のことです。レジストリはドメイン一番右の文字列である「トップレベルドメイン(TLD)」をそれぞれのTLD単位で1社が管理し、1つTLDを複数のレジストリが管理することはありません。

.com / .net / .jp など、ドメインは1,000以上もの種類があり、それぞれをレジストリが管理しています。

レジストリの主な役割

レジストリはドメインを管理するために、主に以下3つの役割があります。

  1. ドメイン名の発行と運用
  2. データベースの管理
  3. DNSサーバーの運営

順番に見ていきましょう。

ドメイン名の発行と運用

レジストリはドメイン登録事業者である「レジストラ」から、申請要求のあったドメイン名を発行します。申請を受けた段階でドメイン名が空いていることを、レジストリが確認してから発行するため、重複することがありません。

新しく登録されたドメインには有効期限が設けられ、レジストリのルールに沿ったライフサイクル※1で運用されます。

※1:多くのドメインの有効期限は1年ですが、1年経過後にいきなり利用できなくなるわけではありません。一定の復活の猶予期限、その後に登録禁止期間が設けられるなど、ドメインによって運用規則に違いがあります。

データベースの管理

レジストリではドメインとして登録されている情報を、データベースで管理しています。

ドメイン名を登録する際は、以下の情報を提出しなければなりません。

  • 登録者の組織
  • 氏名
  • 住所
  • 電話番号
  • メールアドレス

ドメインと一連の関連情報をレジストリデータベースとして管理しています。

レジストリデータベースに登録されている情報はWhoisと呼ばれており、インターネット上に公開されます。

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Questioner

つまりドメインを取得したら、個人情報がネット上にダダ洩れになるってこと?
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Respondent

何も対策しなければそうなります。ちなみにサーバー会社やドメイン管理会社が提供している「Whois情報公開代行サービス」を適用すれば、個人情報を漏洩させる心配がないので、そちらをご利用ください。

弊社が提供しているバリュードメインでは「Whois情報公開代行」を無料で利用できます。バリュードメインでのWhois情報公開代行の設定方法については下記のマニュアルをご覧ください。

設定方法

DNSサーバーの運営

トップレベルドメイン(TLD)の権威DNSサーバーの運営も、レジストリによって行われています。

DNSとは「Domain Name System」の略で、ドメイン名とWebサーバーのIPアドレスを関連付ける機能のことです。

権威DNSサーバーは「ルートサーバー」を頂点として、以下のような構造になっています。

また、各サーバーには以下の情報がそれぞれ保管されています。

  • ルートサーバー
    ⇒ 各TLDのDNSサーバーのIPアドレス情報
  • TLDのDNSサーバー
    ⇒ 各ドメイン名のDNSサーバーのIPアドレスの情報

DNSはドメインの上位から順に構造化されています。

代表的なドメインのレジストリ

ここで、代表的なドメインのレジストリをそれぞれ以下の表にまとめてみました。

カテゴリ ドメインの種類 レジストリ
一般ドメイン .com / .net VeriSign Inc.
.info 株式会社日本レジストリサービス(JPRS)
.biz 株式会社日本レジストリサービス(JPRS)
.org Public Interest Registry
国別ドメイン .jp 株式会社日本レジストリサービス(JPRS)
新ドメイン .shop / .tokyo GMOドメインレジストリ株式会社

表が見切れている場合、横スクロールできます

「.com」など世界的に利用されているドメインは、基本的にはアメリカの組織がレジストリとして管理しています。一方で「.jp」といった日本限定で利用されているドメインは、国内の組織がレジストリの役割を果たしています。

インターネット全体の保守管理ポリシーを制定する「ICANN」とは

レジストリとして認定されるためには、ICANNInternet Corporation for Assigned Names and Numbersから承認を受ける必要があります。

ICANNは全世界のドメインとIPアドレスを統括する、アメリカにある非営利法人です。

インターネットの大切な資源であるドメイン名とIPアドレスを、特定の国や組織へ優位に働くことなく、公平かつ中立的な立場で調整しています。

ドメイン名を検索すれば必ずデータに呼応するWebサーバー(IPアドレス)にたどり着けるように、DNSの頂点に立つルートサーバーの監視も行っています。

レジストラとは

レジストラとはドメインを一般ユーザーに向けて販売する業者で、レジストリと直接契約を結んでいるのが特徴です。

レジストラとして認定されるためには、ICANNと契約を結ばなければいけません。
JPドメインに関してはバリュードメインは、レジストリである「JPRS」と直接販売契約を結んでいるので、レジストラに該当します。

ドメインを取得する際はレジストラを介してレジストリに申請を行います。そのため、レジストラは契約しているレジストリのデータベースに、直接問い合わせをする権限があります。

レジストラはドメインの販売価格やオプションを自在に決められるため、一般ユーザー側は自身に合うサービスの選択が可能です。

一般ユーザーから受けたドメインの申請内容を元に、レジストリデータベースを参照し、登録の可否について返答します。

レジストラでは他にも、Whoisの管理や提供、ドメインの登録者情報の正確性を確認する作業もあります。

リセラーとはドメイン登録代行業者

レジストラと契約してドメインを販売する業者のことをリセラーと呼びます。実際にユーザーへドメインを販売しているバリュードメインはリセラー(登録代行業者)に該当します。

リセラーは一般ユーザーが希望するドメイン名を伺い、その情報をレジストラに渡すことで、ドメインの申請が行われます。

バリュードメインが契約しているレジストラ

バリュードメインではリセラーとして、3社のレジストラと契約しています。

  • GMO(ジーエムオー)
  • eNom(イーノム)
  • Centralnic Reseller

上記3社からVeriSignが発行するドメイン「.com」を仕入れています。

Webサイトの公開メールの送受信ができるという最終的な結果は同じですが、販売元のレジストラによりバリュードメイン上でもサービスに多少の違いがあります。

バリュードメインで登録できる「.com」

レジストラ所在国価格URL・メール転送機能※3コントロールパネルの利用※4
GMO日本1,280円×
eNomアメリカ1,300円
KeySystmesドイツ1,290円××
※3:ドメインに付属する転送機能 ※4:レジストラが提供するコントロールパネル

バリュードメインの最大のメリットは、日本の企業であることです。レジストラへの問い合わせが必要になったときに日本語でやり取りできるため、スムーズに進められます。

ただし、ドメインの種類によってはレジストラでの取り扱いがない場合もある点は、ご理解ください。

バリュードメインは、ドメインの登録代行業者およびJPRSの指定事業者です。570種類以上の豊富なドメインを低価格で販売しています。

またバリュードメインの特徴は、Whois情報公開代行やDNSサーバーも無料で提供していることです。ユーザーのプライバシーを保護しつつ、自由度の高いドメインの運用ができます。

ドメインをレジストリに登録するまでの一連の流れ

ドメインの発行を申請してから、TLDの最上位管理機関であるレジストリに登録するまでの一連の流れは、以下の通りです。

  1. リセラーもしくはレジストラにて、ユーザーが希望の文字列の登録申請を行う
  2. レジストラがレジストリへ登録申請を行う
  3. レジストリが登録規則を満たしていることを審査
  4. 申請を受理し、ドメイン名をレジストリデータベースに追加

基本的にユーザーがリセラーへ申請してからレジストラ、レジストリの順番を辿ります。最後にレジストリがデータベースに追加したらドメインとして登録され、WebサイトのURLやメールアドレスとして利用できます。

おわりに

あまり馴染みのない「レジストリ」と「レジストラ」をご理解いただけたでしょうか?

レジストリやレジストラは、ドメインの管理に欠かせない役割を果たしている組織です。最後にドメインの管理方式についてまとめてみました。

  • レジストリはドメインの発行やルールに則した運用管理を行う団体・企業。
  • ドメインの最上位機関「ICANN」により、世界で公平・中立的な運営が行われている。
  • レジストラはドメイン販売業者で、レジストリのデータベース情報にアクセスする権限をもつ。
  • バリュードメインはレジストラと契約してドメインの登録代行を行う「リセラー」と「レジストラ」を兼任。

ドメインを取得・登録する際は、販売会社によるサービスや価格の違いを調べてからのご利用をおすすめします。

バリュードメインではWhois情報公開代行やDNSサーバーといったサービスを無料で提供しています。

まだドメインを取得していない方は、ぜひバリュードメインをご検討ください。

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この記事を監修した人
中村圭佑
中村 圭佑

GMOデジロック ドメイン管理担当
ドメイン管理7年目。ドメインとDNSオタクがいつの間にか営業管理全般の担当に。
オタク趣味全般を網羅してます。

Posted by admin-dev


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