ドメインとメールアドレスの違いとは?取得・設定方法をわかりやすく解説

「ドメインでメールアドレスを作る方法は?」
「ドメインのメールアドレスって、無料で作れるの?」
普段フリーメールを使い慣れていると、独自ドメインでメールを作る際に、とまどうことも多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、ドメインとメールアドレスについて、以下の点を紹介します。
- ドメインとメールアドレスの関係や違い
- 独自ドメインでメールアドレスを設定する方法
- メールアドレスには独自ドメインがおすすめな理由
- 独自ドメインでアドレスを作るデメリット
- 独自ドメインとサブドメインの違い
- 独自ドメインのメールアドレスは無料で作成できる?
- メールサーバー・DNS・ポート番号とは
この記事を読めば、独自ドメインでメールアドレスを作ることが簡単にできます。ぜひご覧ください。
ドメインとメールアドレスの関係や違いを説明
メールアドレスは下図のように、@より左側の文字列(ユーザー名)と、右側のドメイン名で成り立ちます。
左側には好きな文字列を設定可能。右側は取得したドメインとなります。
メールアドレスとドメインの違いは、以下の通りです。
- メールアドレス:「~~~@value-domain.com」のすべて
- ドメイン:@より右側の「value-domain.com」のみ
ドメインとは簡単に言うと、ホームページなどのURLの一部となるもので、当メディアであれば「value-domain.com」がドメイン。URLの一部となるだけでなく、メールアドレス作成にも使えます。
なお、ドメインについては「ドメインとは?初心者にもわかりやすく徹底解説」でさらに詳しく説明していますので、そちらもあわせてご覧ください。
独自ドメインでメールアドレスを作成・設定する手順
独自ドメインでメールアドレスを作成(設定)する手順は、以下の4つです。
- ドメインを取得する
- サーバーを契約する
- ドメイン側でネームサーバー(DNSサーバー)を設定する
- サーバー側でメールアカウントを作成する
順番に見ていきましょう。
1. ドメインを取得する
はじめに、ドメインを取得します。
前述のとおり、ドメインはメールアドレスの@より右側の部分で、好きな文字列を設定可能。法人であれば会社名やサービス名、個人ならWebサイト名などのドメインを取得することが多いでしょう。
ドメイン管理会社のWebサイトから取得でき、当メディア運営のバリュードメインでも提供しています。
なお、ドメインの取得については「ドメイン取得方法と確認すべきこと!注意点・費用についても解説」でさらに詳しく説明しています。ぜひご覧ください。
バリュードメインでのドメインの取得方法については「ドメインの登録マニュアル」で詳しく記載していますので、参考にしてください。
2. サーバーを契約する
独自ドメインのメールアドレスはサーバー内で作るため、アドレス設定にはサーバーが必要です。一般的にはレンタルサーバーを契約します。
このとき、サーバーとドメインを同じ会社で契約すると、紐付けも簡単で、すぐにアドレスを作れます。
たとえば当メディア運営のバリュードメインであれば、ドメインとサーバーの一括管理が可能。コアサーバー V1プランの「CORE-MINI」なら、月額約217円からサーバーを使えます。
さらにおすすめなのは、コアサーバーのV2プランです。ディスク容量300GBの「CORE-X」なら月額約399円から利用可能です。
サーバーの申込み手順について、詳しい説明は「コアサーバーのお申込みとその流れ」に記載していますので、ご参照ください。
なお、Webサイト運営などでサーバーを契約済みの場合は、同じサーバー内でアドレスを作れるので、新たな契約は不要です。
3. ドメイン側でネームサーバー(DNSサーバー)を設定する
ドメインとサーバーを契約したら、次にネームサーバー(DNSサーバー)の設定をします。これは、ドメインとサーバーを紐付ける作業です。
設定方法は各ドメイン会社によって異なります。バリュードメインであれば、プルダウンからサーバーを選ぶだけなので、設定は非常に簡単です。
ネームサーバー(DNSサーバー)に関する詳しい説明は、本記事内の「ドメインでメールアドレスを運用するための用語解説・基礎知識」をご覧ください。
4. サーバー側でメールアカウントを作成する
ドメイン側でネームサーバー設定を行った後は、サーバー側でメールのユーザー名(アカウント)を作成します。作成できる個数や作成手順は、契約しているサーバーにより異なります。
弊社が提供するコアサーバーのCORE-A、バリューサーバーのスタンダード以上なら無制限にアドレスの作成が可能。XREAは無料でありながら、100個までメールアドレスを作れます。
また、コアサーバーでは初めての方でも簡単にメールアドレスを作成できるよう動画を用意しております。
メールアカウントの作成方法は、下記のマニュアルもございます。
メールアドレスは独自ドメインがおすすめな5つの理由
ここまで、独自ドメインでメールアドレスを作る方法をお伝えしてきました。
メールアドレスはフリーメールでも作れますが、やはり独自ドメインで作るのがおすすめです。その理由は以下の5つ。
- サービス終了のリスクが少ない
- 迷惑メールに振り分けられにくい
- 信頼性がある
- 自由な文字列を選べて独自性がある
- 複数個のメールアドレスを作成できる
それぞれ説明していきます。
1. サービス終了のリスクが少ない
独自ドメインはフリーメールと違い、サービス終了によって使えなくなるリスクが少ないです。
GmailやYahoo!メールなどは、サービス提供会社の運営方針によって、突然使えなくなる可能性もゼロではありません。
それと比べて、独自ドメインなら自分で契約を更新している限りは、使い続けることが可能です。
2. 迷惑メールに振り分けられにくい
独自ドメインのメールアドレスは、迷惑メールに振り分けられにくいこともメリットです。
フリーメールだと、受信者側の設定によっては迷惑メールに入ってしまったり、届かなかったりすることもあります。
重要な連絡をしたり、何かの申し込みに使ったりするのであれば、独自ドメインのメールアドレスを使った方が安心です。
下記記事では確実にメールを届けるために有効な方法を紹介しています。ぜひご覧ください。
3. 信頼性がある
独自ドメインのメールアドレスだと、信頼を得やすいのもポイントです。
たとえば、企業からメールが送られてきたときに、フリーメールだと少し心配になりませんか?企業名やWebサイト名のドメインメールの方が、ひと目見て安心できます。
なお、独自ドメインによるブランディングについては「ドメイン=住所の認識は損。本当のドメインの価値とは?」で詳しく解説しています。ぜひ、そちらもご覧ください。
4. 自由な文字列を選べて独自性がある
独自ドメインのメールアドレスでは、自由に文字列を選べるので、オリジナリティを出せます。
フリーメールやキャリアメールだと「すでに同じ文字列が使われていて、好きなアドレスを作れない」ということが多々あります。@より右側のドメイン名がサービス利用者で共通のため、他の人と被る文字列は設定できないのです。
一方、独自ドメインのメールなら、そもそもドメイン部分が他者と異なるので、好きな文字列でアドレスを作れます。
5. 複数個のメールアドレスを作成できる
サーバーの仕様によりますが、独自ドメインのメールアドレスは、個数無制限で作ることも可能です。アカウントの作成・設定作業さえ行えば、いくらでも作れます。
下記のように部署や個人用のアドレスを簡単に作成することが可能です。
- info@〇〇.jp→会社メインのアドレス
- sales@〇〇.jp→営業部のアドレス
- tanaka@〇〇.jp→社員の田中さん用のアドレス
- satou@〇〇.jp→アルバイトの佐藤さん用のアドレス
一方、フリーメールは登録時に電話番号や連絡用メールアドレスが必要な場合もあり、複数作成できないものもあります。
用途によってアドレスを使い分けたり、社内全員分のアドレスを発行したりするのであれば、独自ドメインの方が良いでしょう。
なお、独自ドメインでのメールアドレスの作成方法については「新しいメールアドレスの作り方を解説!【作成方法を初心者向けに紹介】」で詳しく説明していますので、そちらもあわせてご覧ください。
メールアドレスを独自ドメインで作るデメリットや注意点
独自ドメインでメールアドレスを作る際には、注意点も1つあります。ドメインやサーバーの契約更新をしなかった場合、メールアドレスも使えなくなる点です。
この点については、通常1年更新のものを複数年契約にすることで、更新忘れを防ぐことが可能になります。
また、メールアドレス運用のためだけにドメインを取得しているケースは少なく、多くの場合はWebサイト等も運営しているでしょう。そのため、サイトを保有し続けるためにも、サーバー・ドメインの更新が必要となります。
よって、更新忘れによってメールアドレスを失う可能性は低いと言えそうです。
ドメインでメールアドレスを作るときのQ&A
ここでは、ドメインでメールアドレスを作るときによくある質問を紹介していきます。
- 独自ドメインとサブドメインの違いとは?
- ドメインでメールアドレスを作るのは無料でできる?
1つずつ見ていきましょう。
独自ドメインとサブドメインの違いとは?
サブドメインとは、ドメインの前にさらに文字列とドット(. )をつけたものです。
たとえば、当メディアのドメイン「value-domain.com」に文字列を追加して「office.value-domain.com」としたものがサブドメインです。
サブドメインは、ドメイン所有者が自由に作成可能。さらに、メールアドレスはサブドメインごとに作ることもできます。
仮に「yamada@value-domain.com」というメールアドレスが既にあっても、それとは別に「yamada@office.value-domain.com」というアドレスも作れるのです。
大企業では部署毎に権限を分けて運営するのも、サブドメインの活用方法の1つです。
下記記事でもサブドメインについて詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
ドメインでメールアドレスを作るのは無料でできる?
独自ドメインでメールアドレスを作る費用としては、ドメイン代とサーバーの料金がかかります。しかし、サーバー内でメールアドレスを増やすこと自体は無料で可能です。
また、ブログやWebサイト運営などで既にサーバー契約をしているなら、ドメイン代・サーバー代の追加費用をかけずに、メールアドレスを作れます。
ドメインでメールアドレスを運用するための3つの用語解説・基礎知識
ここからは、ドメインでメールアドレスを運用するための、以下3つの基礎知識をお届けします。
- メールサーバー
- DNSレコード
- ポート番号
それぞれ解説していきます。
1. メールサーバー
メールの運用には、送受信やデータの保管をするためのメールサーバーが必要です。
メールサーバーとは、メールの送受信機能をもつソフトウェアがインストールされているサーバーです。ほとんどのレンタルサーバーには、標準仕様でメールサーバーが付いているので、別途契約する必要はありません。
メールサーバーには、以下の3つの種類があります。
- POPサーバー
- SMTPサーバー
- IMAPサーバー
1-1. メールの受信:POPサーバー
POPサーバーとは、メールを受信するためのサーバーです。
メール受信プロトコル※「POP」を使っており、その中でも代表的なのは、プロトコルにバージョン3(POP3)を利用しているPOP3サーバーです。
受信したメールはPOPサーバーに届き、POPサーバーからパソコン等のメールソフト(Outlook や Mac Mail)へダウンロードします。
PCへダウンロードしたメールのデータは基本的にサーバーから削除しますが、一定期間、サーバーに残すことも可能です。
それにより、異なる環境(PC・スマホ等)に同じメールをダウンロードできます。同じメールアドレスを社内の複数人で管理している場合などは、AさんのPCからメールを消しても、BさんのPCにはメールが残ったままとなります。
※プロトコル=コンピューター同士のネットワーク通信に関する決まり事です。
1-2. メールの送信:SMTPサーバー
SMTPサーバーは、メールを送信するためのサーバーです。メール送信プロトコル「SMTP」を使っています。
PC等のメールソフトから送信したメールを、SMTPサーバーが宛先のメールアドレスに送ります。このとき、送り先となるのが、受信メールアドレス側で設定しているPOPサーバーです。
また、SMTPサーバーは送信だけではなく、別のメールサーバーへの転送も行います。
1-3. IMAPサーバー
IMAPサーバーは、Gmailやスマホで多く利用されています。端末にデータをダウンロードせず、サーバーにデータを保管しておくスタイルです。
PC・スマホ等で閲覧する際には、IMAPサーバーへアクセスし、データを読み込みます。サーバー上で確認するため、複数のデバイスで同じ状態を同期できるのが特徴。
異なる環境からアクセスしても、受信トレイや送信トレイ、ゴミ箱の中などを、同じ状態で確認できます。
そのため、同じメールアドレスを複数人で管理している場合、Aさんが削除したメールは、Bさんの環境からも消えます。また、個人で使う場合も、PCで削除したメールはスマホからも消えます。
2. DNSレコード
DNSとは、ドメインとサーバーを紐付ける仕組みです。
メールサーバーには、住所となるIPアドレスがあります。SMTPサーバーからPOPサーバーへメールを送る際には、送信先のメールアドレスと紐付いているIPアドレスが必要です。
その際に、送信先メールアドレスのドメインを、IPアドレスへ変換するのがDNSの役割です。
IPアドレスについては「IPアドレスとは住所?確認方法・調べ方もわかりやすく解説」で詳しく説明しています。また、DNSについては「DNSとは?ドメインとサーバーの繋ぎ役」をご覧ください。
なお、ドメイン名でメールを運用するためのDNS設定は、MXレコードと呼ばれるリソースレコードで指定します。
MXレコードの指定
例:メールアドレス「yamada@value-domain.com」をコアサーバーで運用する
レコード名 | 指定方法 |
---|---|
value-domain.com in a 202.172.26.3 | AレコードでドメインにコアサーバーのIPアドレス「202.172.26.3」を指定 |
value-domain.com mx 10 | ドメインにMXレコードを指定するだけ。 これでメールの運用が可能に |
表が見切れている場合、横スクロールできます
バリュードメインでは、利用しているサーバーをプルダウンから選択するだけでメールのDNS設定が完了します。詳しくはDNSとリソースコードをご覧ください。
3. ポート番号
ポート番号とは、届いたデータを正確なアプリケーション層へ届けるために付けられた識別番号です。インターネット通信上のデータには全てポート番号が付けられています。
Outlookなどのメールソフトには、必ずポート番号の設定項目があります。
ポート番号 | 内容 | |
---|---|---|
25 | SMTP(メールの送信) | ユーザーの認証機能なし。標準的に使われている |
587 | ユーザーの認証機能あり | |
465 | SMTP over SSL(SSLで暗号化通信を行う) | |
110 | POP3(メールの受信) | |
995 | POP over SSL(SSLで暗号化通信を行う) | |
143 | IMAP専用 |
表が見切れている場合、横スクロールできます
おわりに
設定方法がシンプルなサーバーやドメイン会社を選べば、ドメインでメールアドレスを作るのは、とても簡単です。
すでにドメインやサーバー契約をしているのなら、無料でメールアカウントを増やすことも可能。さらに、独自ドメインのメールには、以下のメリットもあります。
- サービス終了のリスクが少ない
- 迷惑メールに振り分けられにくい
- 信頼性がある
- 自由な文字列を選べる
- 複数個のメールアドレスを作成できる
用途別や部署別・社員ごとにメールアドレスが必要なら、独自ドメインで作りましょう。
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